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050-5804-0320屋外撮影では晴れの日がベストだと思われがちですが、カメラマン業界で「ピーカン」と呼ばれる快晴時は意外とポートレート撮影が難しいことをご存知でしょうか。
もちろん、自然光で撮影したい場合は必須条件。雨や曇りの日では自然光が弱いのでどんより沈んだ印象に写りがちです。アンニュイなイメージの写真が撮りたい時は雨や曇りの日がおすすめですが、元気なイメージの写真が撮りたい時はよく晴れた日に撮影するのが良いでしょう。
ちょっぴり難しい快晴時に、太陽光を味方につけて撮影するコツをご紹介します。
快晴とひとことで言っても、1日の中で太陽はその位置を変えます。
午前中の朝日はクリアで爽やかな光、正午近くからしばらくは太陽の位置が高いので光も最も強くなります。その後日が傾く夕方はノスタルジックな写真を撮りたい時にぴったりの光加減です。
どのような写真を撮りたいかによって、撮影時間も調節しましょう。
また、太陽の光が被写体のどの位置からさしているのかも、写真の仕上がりに影響します。光のさす方向によって「順光(じゅんこう)」・「斜光(しゃこう)」・「逆光(ぎゃっこう)」と呼ばれ、撮影のコツが異なります。
順光とはカメラの後ろに太陽があって、自然光が真正面から被写体に当たる光の向き。順光で撮影された被写体は、明るく色鮮やかでくっきりと写ります。
ただし光が真正面から当たるので、人物写真の場合はモデルが眩しく感じることが少なくありません。目を開けるのがつらいほど日差しが強い時は、シャッターを切る直前までモデルに目を閉じていてもらい、シャッターを切る瞬間に目を開けるよう指示すると良いでしょう。
また、順光では見たままの光景が写りやすいので、カメラの設定もあまり深く考える必要がありません。とはいえあまりに日差しが強くて白飛びするような場合は、露出をややマイナスにすることで白飛びを抑えられます。
斜光とはその字が表すように、被写体の斜め方向から光が当たることを言います。別名「サイド光」とも呼ばれ、被写体の立体感が出しやすいのが特徴。1枚の写真の中に光と影が両立するドラマティックな写真を撮りたい場合におすすめの光の当て方です。
斜光で上手に撮影するコツは、ファインダーを覗きながら足を使ってコントロールすること。被写体をファインダーの中に捉えたままの状態で、影の出方が好みの雰囲気になるまで少しずつ移動してみましょう。わずかな角度の違いが、出来あがりの印象に大きく影響するのがわかるはず。何枚か試し撮りしながら調整してください。
斜光で表現できる陰影の強弱は、光の強さで異なります。快晴時は陰影が強いのでメリハリのハッキリした写真に仕上がります。
逆光とは、自然光が被写体の背後から当たる光の向きのことです。逆光で撮った時の被写体は影で覆ったように暗く写り、逆に背景はふんわりと明るく写ります。自然光が強ければ強いほど被写体と背景のコントラストも強く出るのが逆光撮影の法則です。順光での撮影に比べると上級者向けで、撮る時にコツがいります。
晴天時は前述のコントラストがどうしても強くなるので、押さえたい場合は日陰に撮影場所を移して太陽光の強弱を調節しましょう。太陽光が入る屋内での撮影の場合も窓にレースカーテンをかけるなどして、光をやわらげることは可能です。
また、カメラの露出補正でもコントラスト調節ができます。0.3ずつ露出をプラスして試し撮りをしながら設定を決めると良いでしょう。