
プロカメラマンによる出張撮影サービス
050-5804-0320空が茜色に染まる夕方のひとときはカメラマンにとっての「ゴールデンタイム」などと呼ばれ、美しい写真が撮れる絶好の時間帯。夕焼けの光が海や山、街中の建物やビル群などに当たって、夕方ならではの雰囲気ある写真に仕上がります。
しかし肉眼で見たときには感動的な夕景も、いざカメラにおさめるとなんだか大人しい印象になってしまったという経験はないでしょうか。
今回はオレンジ色のグラデーションが美しい夕景写真を綺麗に撮影するコツをご紹介します。
海や山などの夕景を撮影したいと思ったら、事前に日の入り時間と位置を調べておきましょう。季節によっても多少違いがありますが、インターネットやスマホのアプリを使えば誰でも簡単に知ることができるはず。
日の入り時間の前後30分くらいが撮影のベストタイミングですが、1時間前くらいから撮影準備をはじめて刻々と変わる空の表情を観察しながら自分のタイミングを狙いましょう。夕景撮影はスピードが命です。
なお、撮影が冬の場合はカメラの防寒対策も気を配りたいところ。気温が低くなるとバッテリーの消耗が早いので、予備を準備しておくのがおすすめです。このとき予備バッテリーはかばんではなくポケットに。少しでも温めておくことでバッテリーの無駄な消耗を防ぐことができます。
モードダイヤルは絞り優先のモード「A(Av)」に合わせ、絞り数値は仕上がりイメージにもよりますが「F8~11」くらいの少し絞ったF値に設定しておきましょう。
ISO感度ですが、どこかにしっかりと固定していたり三脚をつかったりするのであれば「ISO100」、手持ち撮影の場合は手ぶれを防ぐために「ISO200~400」くらいに。
また、真っ赤な夕日を撮影したつもりなのに写真が思ったより赤くないという失敗がカメラ初心者にはよくありがちですが、これはホワイトバランス(WB)の設定で防げます。設定をオートではなくマニュアルにして、イメージしている夕景写真に近づけましょう。「太陽光」に設定すると見た目に近い色に、「くもり」や「日陰」にすると赤っぽさが強調されます。
同様に露出設定もオートにしていると写真が明る過ぎる印象になることがあるので、夕景撮影の場合は露出補正は「マイナス」側に調整しましょう。空の赤さが強調され、建物などのシルエットがより暗く写ります。撮影中にも露出を変えながら何枚も撮ってみるのがおすすめです。
世界中どこにいても、夕景撮影は可能です。ただし理想としている写真が撮影可能かどうかは実際に夕刻時間にその場所に行ってみないとわかりません。自宅近くに決まった撮影スポットを見つけておくのもおすすめです。
特に多くのカメラマンに人気が高いのが海や川といった水辺の夕景。夕やけが反射してきらめく水面や夕日が水面に沈む様子、茜色の空が映った水面のゆらぎなど、バリエーション豊かな夕景を撮影することができます。前述した露出補正をマイナスに設定することで、草木や人物などもシルエットで浮かびあがります。シルエットで表現された被写体が構図に入ることで、何気ない普段の風景にもストーリー性が生まれ、夕景写真がより魅力的になるでしょう。
また、太陽が沈んだ後も空の色の変化はすぐに終わりません。空が真っ赤に染まることもあるので、日没後30分くらいは待っていてください。空が美しいグラデーションに変わる「マジックアワー」に遭遇できるかもしれません。